昨日、友人達が施設のことで迷っている話を聞いた。
Aさんは、自分のお母さんと一緒に住んでいる。お嬢さん2人は結婚して遠くにいる。
今は、ご主人と自分のお母さんと3人暮らし。
そのお母さんが結構パワフルな性格ではあるのも事実だけれど、実の母娘だからお互い遠慮はない。
認知症ではないけれど、物忘れはひどくなっているし、足腰も弱ってきている。
やはり在宅で一緒にいるのは無理になってきているという。
そこで、彼女はいろいろな施設を見学して8つも回ったというのだ。
現在、お母さんはその1つの施設でショートステイをしているそうだ。
「なんだかね、8つも回ってみたけれど、私は一体何を求めているんだろう。なんで施設なのって、わかんなくなってきちゃった。」
私は、義理の親のことだから、ぶっちゃけどこだって良いわよ。って気持ちだったけれど、自分のお母さんだと、やっぱりお母さんにとって良いところって思うよね。だからこそ、何を求めているんだろう。と、思うのかもしれない。
彼女の場合、自分の母親だということで、ご主人にも気を使うという。
私もそれは想像できる。
『施設には行きたくないって言うのが普通だし、嫌がるよ。でも、どうしようも無くなってからだと入るところがないかもしれないよ。
義母の時がそうだったんだから。大腿骨骨折で入院してから認知症が酷くなって、騒いで迷惑をかけて、リハビリ病院に転院して施設を探すことになったけれど、リハビリ病院でも騒ぐことが問題になってね。早く施設を探せと言われて、やっと見つけた施設も、夜に騒ぐことがネックになって、結局は認知症専門の精神病院しか受け入れてもらえなかったんだもん。』
「そうなんだね。施設探しっていうか、受け入れてもらえないってこともあるんだ。」
義ママンの場合は、トイレ!!トイレ!!と、それこそ10分おきにナースコールを鳴らしたり、
誰かいないのっ!!と、大声を出していたという。
(トイレは行っても忘れてしまう)
大腿骨骨折の手術の後だから、勝手に動いてはいけないのにベッドから降りようとする。点滴も外そうとするから、
拘束をする同意書も書かされたっけ。
施設では拘束はできないから、夜中に騒ぐのは致命的だった。
介護職の友人の話だと、男性の場合、大体が偉そうにしている人が多く、施設の入居者とコミュニケーションを取ろうとしない人が多い。
(ギジもそう)
それで、食事の席も、なるべく男性を固めたり、男性だけの体操教室を開く施設もあるそうだ。
施設から戻されてしまったり、お試しでお引き取りになるのは男性が多いそうだ。
義ママンは、お嬢様育ちで末っ子だったから、多分、我儘に育っていて(義ママンの話を聞いても蝶よ花よと育ってきた感じがする)
結婚してからは我慢しなければいけないことばかりだった事だろう。
認知症になって子供に返ってしまって我儘が炸裂したのかもしれない。
というか、不穏全開だったのか。
Bさんは、元々2世帯で住んでいた。
下がお義母さん、上が彼女と旦那さん。お子さんは2人。男の子と女の子。どちらも結婚をしている。
家をリフォームして、下のお嬢さん家族が上に住んで、下に彼女と旦那さんとお義母さんが住むことになるのだと前から話していた。
今はリフォーム中なことと、お義母さんが圧迫骨折で介護必須になっていることもあり、お義母さんは老健にいる。
「大丈夫だと思っていたんだけれどさ。これからずっと同じところで顔を突き合わせて義母と一緒だと思ったらどんどん嫌になってきちゃった。」
「義母は元気になって戻ってくるつもりだけれどさ、元通りの生活になんてならないし、無理だしね。」
旦那さんはあてにならないどころか何もしないという。
お嬢さんは介護職だけれど自分の子育てもある。
旦那さんの弟さんの家族も近くに住んでいるけれど、それでもやはり一緒にいる嫁が・・になることは目に見えている。
ずっと一緒にいるのが辛い。
それだってよくわかる。
お義母さんは、病院の大部屋のようなところは嫌だ。テレビも自由にみたいと、その老健では個室だそうで1ヶ月30万。
(ぶっ飛んだ私。1ヶ月30万なんてウチは無理だわーーー。それに我儘だわ。)
それだけの金額を出すのなら施設を探したほうがいいんじゃないの?
施設の方が老健よりも手厚く色々やってくるよと介護職の友人も言う。
それに、他の老健はそこまでの金額はしないと思うけれどとも。
Bさんが言うにはケアマネが探してきたのがそこの老健だったいう。(ケアマネって大事だなぁと思うわ)
老健に居るお義母さんがあれを持ってきてこい。これを買ってきてくれと言ってくることの対応は全部彼女になってしまうという。
彼女は福祉関係のパートをしていて朝が早い。
ご主人はリタイヤしてNPO団体に行ってはいるが、うちの夫のように退職後も会社に行っているわけではない。
そう、母親のことはできるのだ。
「私は、自分の母が入院していた時は全部行ってた。母のことは私の母だから主人に頼っていない。
でも、主人の母のことなのになんで私ばっかりやらなきゃならないのよっ!!ってこの間ブチギレしたわー。」
あんたの親でしょ!!ってやつよね。
わかる。わかりみが深すぎて沼だわ。
そう。どうして世の亭主族ってやつは、自分の親のことは妻が見ることを当然と思っているのに、妻の親のことは他人事なんだよ。
妻がイライラして不満に思うのはそこ。
妻の親の介護は関わらないのだから、テメェの親のことはテメェでやりやがれってんだ。
夫はギジのことはやるようになったけれどね。
変わったのはギジの施設探しの頃からかな。
なにしろ施設と連絡を取るキーパーソンは夫だもの。
これをさ、いつでも連絡がつくのは嫁だからって連絡先の一番上を妻にしちゃダメなのよね。
万が一、ギジに何か不測の事態が起こった時に夫に連絡がつかなかったら義妹。
私には命の関わることを判断する権限はないから。
本当にこれは、介護職の友人が、お義父さんのことは旦那さんに振れ!!あんただけが全部やっちゃダメだよ。ってアドバイスをしてくれたことが大きい。
でも、彼女の旦那さんはBさんの旦那さんに輪をかけて何もしないのだけれど。
私が、ギジの世話をしたくなかったこと、無理だと思ったことはBさんが抱えていることだし、
母が何度も何度もあんたと住みたいと言い募っても、私が是とは言わなかったのは、絶対に自分が母と夫の板挟みになるとわかっているからで。
それはAさんが葛藤していることだ。
Bさんのお母さんは自転車で15分ほどの距離に1人住まい。
お医者さんも1人で行かれるし、お買い物も自炊もできる。近所の同じくらいの歳の人とお茶をしたりしておひとり様を今のところは満喫しているという。
私の母と同じだ。
一番近くで介護をしている人が無理だと思ったら、もう施設を視野に入れる時期じゃないのかな。
ギリギリになってから、入れたい、入れないと駄目だと思っても言われても、その時には入れないかもしれないのだ。
というのが私の意見だ。
まだ続くよ。